Morey Saint Denis(モレ・サン・ドニ村) – コート・ド・ニュイ(Cotes de Nuits), Bourgogne(ブルゴーニュ)

5つのグラン・クリュを持つモレ・サン・ドニで一番広いのは、ピノ・ノワールの畑で、いくつかの区画ではシャルドネとピノ・ブランも育てられている。全般的に 堅固で豊満なのが特徴。赤は生き生きしたルビー、深紅、凝縮したガーネットで紫を帯びた色合い。ブーケは黒い果実(カシス、ブルーベリー)と核果の赤い果実(チェリー)。そのほかにスロープラム、野バラ、スミレ、カーネーション、甘草、フルーツのブオー・ド・ヴィ漬けと広がる。熟成させると狩猟に関連する、なめし革、コケ、ジビエ、トリュフが現われる。しっかりしたストラクチャーがあり、口に含むと、ボディの強さと果実味がバランスをとっている。1936年にAOCに認定。

畑はジュラ紀中期の石灰質と粘土石灰質の上にある。斜面の上部にはバトニアンの白い魚卵状石灰岩、下部にはバジョシアンのウミユリ石灰岩。東向きで標高は220~270m。村の下では谷が日照の向きを変え、土壌はより泥灰土が多くなる。

ボルドー地方の5大シャトー

1855年のフランス万博の際に「1級」と認められた4大シャトーに加え、1973年に1級へ昇格したムートンを加えた5つを、一般的に5大シャトーといいます。

シャトー・ラフィット・ロスシルド
Château Lafite-Rothschild
石灰質を基盤とする砂利層の土壌で育ち、西洋スギやスミレを思わせる卓越したアロマは、ボディの重さに負けることのない神がかりといえるほどの複雑なタンニンと結びつき、その奥深さは他のワインの追随を許しません。より果実を熟させ、酸のレベルを低くするために、葡萄は遅めに摘まれ、極めて厳しい選別をされています。
シャトー・ラ・トゥール
Château Latour
カベルネソービニオンの比率が高いことによる重厚なタンニン構成とブドウの並はずれた量感が醸し出す、その男性的な力強さと長命さが特徴です。また1級シャトーの中で、年によるバラ付きが一番少ないワインとしても知られています。
シャトー・マルゴー
Château Margaux
五大シャトーのなかでもエレガントで女性的と評され、「ボルドーの女王」と呼ぶに相応しいワインがシャトー・マルゴーです。豪華な豊かさ、熟したブラックカラント、スパイシーなヴァニラのオーク、バラやスミレなどの深みのある多面的なブーケを持つのが特徴です。
シャトー・オー・ブリオン
Château Haut Brion
五大シャトーのなかで唯一グラーヴ地区から選ばれたオー・ブリオンです。ボディが厚く、タイト。ポテンシャルが十分に発揮されるまでに長期熟成を要する伝統的な醸造方法を採用し、メルロがカベルネ・ソーヴィニヨンより多くなるアッサンブラージュも独特のスタイルです。余韻に混じる動物的なアロマが独特のふくよかさを醸しだします。
シャトー・ムートン・ロートシルト
Château Mouton Rothschild
1973年、第2級から第1級へ昇格したメドック歴史上唯一の昇格を果たした奇跡のシャトーです。豊満で実直なはっきりとしたキャラクターと、有無をいわせぬダイナミックさ、深みのある高貴さが合わさった独特の個性が特徴です。まろやかで豊かなアロマのハーモニーを持ち、トーストを思わせる樽香が際立っています。

フランスワイン・ヴィンテージチャート

’92 ’93 ’94 ’95 ’96 ’97 ’98 ’99 ’00 ’01 ’02 ’03
ボルドー
ブルゴーニュ × × ×

☆ > ◎ > ○ > の順。×は当たりワインの少ない年です。

フランスワインのぶどう品種

フランスワインで使用されている主な品種をご紹介致します。

赤ワイン用のぶどう品種

カベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)

世界中で有名となった、ボルドーの代表的な品種。メルローとブレンドされることが多く、スパイシーでカシスや葉巻のようなアロマを持つ。長期熟成させることにより、複雑味が増し、風格のある味わいとなる。

メルロー(Merlot)

まろやかで柔らかい特徴を持つため、カベルネ・ソーヴィニヨンを引き立たせるために混釀されることも多い。様々な土壌で育つ力強く早熟な品種で、赤い果実のアロマとタンニンの存在感があり、繊細かつ重厚な味わい。

ピノ・ノワール(Pinot Noir)

主にブルゴーニュで栽培される品種。芳醇な香りと味わいを持ち、長く続く後味と繊細なアロマ、シルキーな舌触りが人気です。若い時にはさくらんぼや赤いベリー、熟成すると皮革やジビエを思わせるアロマが香ります。

ガメイ(Gamay)

ボジョレーで主に栽培される品種で、タンニンが少なく、軽くて果実味豊かなワインになります。ブラックベリーやさくらんぼ、いちごなどのフレッシュなアロマです。

カベルネ・フラン(Cabernet Franc)

ボルドーの代表品種で、カベルネ・ソーヴィニヨンと比べるとタンニンはやや少なく明るい。若いうちは繊細でまろやかな味わいですが、熟成にも向いている品種です。

グルナッシュ(Grenache)

深みのある色で果実味が豊か、若い時には赤い果実やスパイスの、熟成するとモカやチョコレート・タバコを思わせるアロマを産みます。酸が低く、アルコールが高いのが特徴。

シラー(Syrah)

深みのある濃い色をしており、黒胡椒やブラックオリーブ、スパイシーな風味が特徴。見事にバランスのとれた力強くまろやかなタンニンが人気です。

グロロー(Grolleau)

フルーティな赤ワインやロゼ、発泡ワイン用に使われています。フルーティで繊細なアロマが特徴です。

ムールヴェードル(Mourvedre)

南フランスの代表的品種で、しなやかでオイリー。深みのある色合いを持ち、熟成に向いています。胡椒やジビエ、トリュフといったアロマを持ちます。

カリニャン(Carignan)

かつては安価なテーブルワイン用として長く使用されてきましたが、近年ではその長所が注目されています。しまったタンニンとスパイシーなアロマを持ち、色が濃く多品種とアッサンブラージュされることが多いです。

サンソー(Cinsaut)

生食にも用いられるこの品種は、プロヴァンス地方等のロゼワインに使用されます。ももや木苺を思わせるアロマと、軽い酸味がロゼワインに最適なのです。

白ワイン用のぶどう品種

シャルドネ(Chardonnay)

ブルゴーニュを代表する品種で、幅広く複雑な香りや、酸と甘味のバランスが非常によく、若いうちは切れの良い辛口ワインを生み出し、熟成とともにナッツやトーストのような重厚なアロマを醸します。

ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)

ボルドーやロワールで栽培されており、しっかりとした酸味と青草などの香り、豊満な味わいが見事に調和し、トップセラーの品種となっています。

セミヨン(Semillon)

主にボルドーで栽培されており、繊細なブーケで熟成とともにより深みを増してくる。ソーテルヌでは貴腐ワイン用としても用いられている。

アリゴテ(Aligoté)

ブルゴーニュの古い品種で、酸味のある軽いフレッシュなワインになります。カクテルのキール用としても好んで用いられます。

マルサンヌ(Marsanne)

まろやかな風味と繊細な白い花のアロマが特徴で、酸味は低くハチミツのような味わいを感じさせます。

ピノ・グリ(Pinot Gris)

アルザス地方で栽培が行われ、複雑なアロマとスモーキーな味わい、熟成に耐える酸味を持ちます。

ミュスカ・ブラン(Muscat Blanc)

早熟で生命力がある一方、病気などに弱い繊細な品種です。バラやレモンバーム、白い花といった力強いアロマを持ち、後味に僅かな苦味を残す特徴があります。

ムロン(Melon)

ロワールで主に栽培され、白い花や柑橘類を思わせるアロマが特徴です。

ルーサンヌ(Roussanne)

ランドック/ルーションやトスカーナ等で栽培され、ハチミツやサンザシ、杏といった繊細なアロマで、ふくよかなワインになります。

シュナン・ブラン(Chenin Blanc)

ロワールの代表的な品種で、甘口から辛口まで幅広く造られます。ハチミツや花の香がバランスのよい品種です。

リースリング(Riesling)

主にアルザスで栽培され、ミネラル感溢れる味わいは、花や果実ジャム、ライムの花などのアロマがさんによって強調され、洗練されています。

ヴィオニエ(Viognier)

酸味は少ないものの、杏、白桃、スパイスといったアロマで、しっかりとした味わいがあります。シャルドネやソーヴィニヨン・ブランとアッサンブラージュされることも多い品種です。

ユニ・ブラン(Ugni Blanc)

イタリア原産(トレッビアーノ)で、アルマニャックやコニャックでは蒸留酒の原料としても利用されています。

ゲヴェルツトラミネール(Gewurztraminer)

アルザスの代表品種で、ライチやバラ、スパイスなどの香りと、複雑で力強くまろやかな味わいが特徴です。貴腐がし怒りと繁殖した場合には、ハチミツやアプリコット、薔薇のジャムのようなアロマがでます。

フランスワインの産地〜概要

北緯42~41度に位置するフランスは日本に比べると寒冷地ですが、地中海や北西部からの暖流の影響もあり、全体的には温暖な気候に恵まれています。

フランス地方

アルザス

ヴォージュ山脈とライン河の間の南北約120kmに渡る丘陵地帯で、ドイツとの国境に位置するこの地域では、過去100年にフランスとドイツで代わる代わる統治された歴史もあり、これがワインづくりに大きな影響を与えています。

ヴォージュ山脈によって大西洋からの湿った空気は遮られ、フランスでは最も降雨量の少ない地域です。冬は寒く、夏は輝く太陽の灼熱に覆われます。晩秋の好天によりブドウがゆっくりと成熟し、摘み取りの時期は比較的遅いです。また、石灰岩、花崗岩、砂、砂岩など多様な土壌でできているのも特徴です。

ブドウ品種やボトルはドイツのワインと似ていますが、味は全く異なります。

シャンパーニュ

シャンパンの産地としても有名なこの地方は、フランスの産地で最も北に位置し、しばしば春の霜がブドウを脅かす厳しい気候条件となっています。厚い白亜質の地層にブドウ畑が作られ、この水はけのよい白い土壌が乏しい日光を吸収し、ブドウの成熟に必要なミネラルを供給して成長を促しています。

シャンパンの原料となるブドウ品種は、主にピノ・ノワール、シャルドネ、ピノ・ムニエの3種類で、黒ブドウを使って白ワインを造るのがシャンパーニュの特徴で、黒ブドウ(ピノ・ノワール、ピノ・ムニエ)のみを使ったシャンパンを「Blanc de Noir(ブラン・ド・ノワール)」、白ブドウ(シャルドネ)のみで造られたシャンパンを「Blanc de Blanc(ブラン・ド・ブラン)」といいます。。シャンパンの複雑な味わいを表現するために、ブレンドの技術や割合はトップシークレットとされています。シャンパーニュ生産者の殆どがブドウを買い付けてブレンドし製造するため、有名で大規模な生産者はネゴシアン・マニピュランと呼ばれます。

生産量の約95%が辛口の白ワインであり、AOC名はブドウ品種名です。原則として、「リースリング」「ゲヴェルツトラミネール」「ピノ・グリ」「ミュスカ」「シルヴァーネル」「ピノ・ブラン」のいずれかが単独で使用されます。その他、「Vindantes Tardives(ヴァンダンジュ・タルティブ)」という遅摘みしたブドウから造られる甘口ワインや、「Selection de Grains Nobles(セレクション・ド・グラン・ノーブル)」という完熟ブドウ・貴腐ブドウから造られる甘口ワインがあります。

ブルゴーニュ

ボルドーと双璧をなす銘醸ワイン産地であり、フランス中東部の南北約260kmに細長く続く地域です。北のシャブリ地域、中央のコート・ド・ニュイ(コート・ドール北)とコート・ド・ボーヌ(コート・ドール南)、南のコート・ド・シャロネーズとマコネーの地域、ボジョレー地域と分かれ、それぞれに特有の土壌(クリマ)や日当たり、ミクロクリマ(微小気候)が見られます。

ブルゴーニュでは他の産地と異なり、複数のブドウをブレンドしてワインを造ることはなく、赤ワインにはピノ・ノワールかガメイ、白ワインにはシャルドネかアリゴテを単独で使用します。

ブルゴーニュの畑はフランス革命により小作人たちに分け与えられたという歴史があり、その後の相続もあって1つの畑に十数人の所有者がいるような細分化が進んでいるため、同じ畑で造られたワインでも、生産者の違いによって味が異なるようになっています。また、零細栽培者だけでは困難な醸造や瓶詰、流通などの問題を解決するため、自らブドウ園も所有するネゴシアンが他の零細栽培者からワインを買い足して自分のワインとブレンドしているので、ブルゴーニュのワイン品質は原産地だけでなく、ネゴシアンによっても大きく左右されます。

ロワール

フランス中央部から大西洋へ流れる約1000km(フランス最長)のロワール川流域のワイン産地で、流域に優美な古城が点在し、ブドウ畑がひしめきあっていることから「フランスの庭園」と愛称されています。西から、ペイ・ナント地区、アンジュ・ソーミュール、トゥーレーヌ、中央フランスの4つの地域に分かれます。

地域としては大変広大なため、栽培されるブドウ品種も多様で赤や白・ロゼ、スパークリングの甘口~辛口まで殆ど全てのワインが生産されています。

ナント周辺では、軽くてフルーティー、独特の酸味をもつキレの良い辛口白ワイン「ミュスカデ」があり、発酵後のオリを除去せず春先まで貯蔵し、上澄みのワインを瓶詰する「ミュスカデシュール・リー」が有名です。

アンジュ・ソーミュールでは、ロゼ・ダンジュが有名ですが、ロゼ中心ではあるものの他にも多様な種類のワインが生産されています。

トゥーレーヌでもさまざまな種類のワインが生産されており、ヴーヴレイやモンルイで造られるシュナン・ブランをベースとした良質の白ワインが有名です。

フランス中央部は、シャブリと隣接し、貝殻を含む粘土石灰岩からなる「白い土地」と呼ばれる特徴的土壌を持ち、ソーヴィニヨン・ブランの単品種から造る個性的な辛口白ワインの名産地です。中でも、サンセールやプイィ・フュメは酸味とキレの良い辛口白ワインとして有名です。

ボルドー

フランスのAOCワインの約1/4という膨大な量のワインを産出するボルドー。多くのワインが輸出される今日、仏経済にも多大な影響を与える一大拠点です。異なるブドウ品種の調合を5000近くある醸造所(シャトー)が行うため、様々な色や風味・味わいの異なるワインが生産されます。

ボルドーには、メドックやグラーヴ、サンテミリオン、ポムロールといった銘醸赤ワインの産地や、貴腐ワインで有名なソーテルヌなどがあります。

メドック(Le Medoc)

ラテン語で”水の真ん中”を意味する「in medio aquae」からその地名が由来するように、大西洋とジロンド河の中間に位置するメドック地区のブドウ畑は、大西洋側に広がる松林によって潮風から守られ、河口を見下ろす小高い丘にあります。水はけのよい砂礫(小石、砂、砂利の混合土)の土壌は、主要品種であるカベルネ・ソーヴィニヨンやメルローに最適であり、長期間保存が可能などっしりとした赤ワインを生み出します。

村名AOCの「サン・テステーフ(St. Estephe)」や「ポイヤック(Pauilac)」「サン・ジュリアン(St. Julien)」「マルゴー(Margaux)」「リストラック・メドック&モーリス(Listrac Medoc & Moulis)」の6つの村には、世界的にも著名なシャトーが集中しており、最高級ワインの産地です。

グラーヴ(Graves)

メドックの延長線上にあり、ガロンヌ河が運んだ砂利と玉石に覆われているこの地域のブドウ畑では、一つのシャトーで赤・白両方のワインが造られていることが多いです。中でも最北部のペサック・レオニャンのワインは独自の秀逸さを持ち、ポイヤックやマルゴーに匹敵する最高級品とされるワインも生産しています。

サンテミリオン(St. Emilion)

巡礼路の宿場町として栄えたこの街には、壮麗なシャトーが広大なブドウ畑を所有して散在しています。1999年には、ワイン産地として初めて世界遺産に登録されました。サンテミリオンは土壌と地形から、高台にあるコート(Cotes)と砂利質土壌のグラーヴ(Graves)の2つに大きく分けられ、コートではメルローが、グラーヴでは主にカベルネ・フランが栽培されています。ワインは力強くコクがあり、ビロードのような滑らかさが特徴で、ファンも多い地域です。

ソーテルヌ(Sauternes)

ガロンヌ河上流の左岸に位置し、支流のシロン河の冷たい水がガロンヌ河に流れ込む時に生じる霧の湿気がブドウの貴腐化を促し、フランスでもっとも品質の高い甘口白ワインを生産しています。ドイツのトロッケンベーレンアウスレーゼ、ハンガリーのトカイ・エッセンシアと並ぶ三大貴腐ワインのソーテルヌ。20年~30年と長期熟成をしたワインは独特の甘さと豊かな風味を持つ絶妙のワインで、神品とまで言われています。

アントル・ドゥー・メール(Entre Deux Mers)

ドルドーニュ河とガロンヌ河に挟まれた大きな三角形の地区で、ボディとフルーティーさが調和した新鮮な味わいの辛口白ワインを主に産出しています。

コート・デュ・ローヌ(Côtes de Rhône)

ローヌ河岸に沿って南北約200km続くこの地域では、南国の強い太陽を受け、ワインは全般的に個性豊かで力強く、コクのあるものが多いです。

北部は急な崖の間に狭い谷間を形成し、ブドウの樹も急な段々畑に植えられています。このため、産出量はあまり多くなく、長期熟成型の赤ワインと少量の白ワインを産出しています。

南部は広大な平地が広がり、コート・デュ・ローヌの85%を生産しています。中でもスパイシーな香りのする強くて力のあるシャトーヌフ・デュ・パプの赤ワインや、タヴェルのロゼワインが有名です。

ランドック・ルーション(Langedoc et Roussillon)

南フランスのローヌ河の西からスペイン国境までの海岸沿いにあるランドックとルーションは、併せて約43万haと広大で、土壌は黒い片岩や赤い石灰岩、珪質土など変化に富んでいるため、テロワールを選別しながら栽培を行っている栽培家も多いです。

フランスワインの格付け

フランスのブドウ栽培面積は、凡そ91万ha(ヘクタール。黒ブドウ65%、白ブドウ35%)で、年間ワイン生産量は約540万kl(キロリットル)です。

フランスでは、歴史的な背景から伝統的なぶどう品種や栽培方法・醸造方法を法律等で厳格に守り、各産地の特徴を維持しながら今日まで発展してきました。

フランスワインの品質分類

EU(欧州連合体)の規則では、ワインをテーブル・ワイン(Vins de Table)指定地域優良ワイン(VQPRD、Vin de Qualities Produits dans des Regions Determinees)に分類されていますが、フランス国内ではさらにそれらが2つずつのグループに分けられています。

EU(欧州連合体) フランス
指定地域優良ワイン(VQPRD) AOC(原産地呼称統制ワイン)
VDQS(Vins délimités de qualité supérieure、原産地名称上質指定ワイン)
テーブル・ワイン(Vin de Table) ヴァン・ド・ペイ(Vin de Pays、地酒)
ヴァン・ドゥ・ターブル(Vins de Table)

1. ヴァン・ドゥ・ターブル(Vins de Table、テーブルワイン)

EU域内で生産されたブドウや果汁をブレンドして造られたポピュラーなワイン。EU域外から輸入されたワインのブレンドは禁止されています。フランス国内だけで生産し、醸造されたものは「Vins de table Francais」等と表記されます。

2. ヴァン・ド・ペイ(Vin de Pays、地酒)

ヴァン・ドゥ・ターブルの中の上級酒で、限定された産地で定められたブドウ品種によって造られる産地の明示されたワインです。後述のINAO(全国原産地名称協会)の規制の外にありますが、ONIVINS(全国ワイン同業者連合会)の承認が必要になります。

3. VDQS(Vins délimités de qualité supérieur、原産地名称上質指定ワイン)

原産地名称(AO、Appellations d’Origine)を管理するINAO(原産地名称協会)の検査をパスした、法律で定められる地域で生産されたワインです。ロワール河流域やプロヴァンスなど、銘醸地以外の区域で造られることが多いですが、生産量としてはフランス国内約1%と非常に少ないワインです。将来的に下記AOCへの昇格が約束されています。

4. AOC(原産地呼称統制ワイン)

フランスワインの約35%を占める原産地名が名称となるワイン。1935年に制定された原産地呼称統制法(AOC)に基ずき、INAO(国立原産地名称研究所)によって管理されているワインで、最高の格付けの高級ワインです。ラベルには、「Appellation Controlee」 または 「Appellation d’Origine (生産地) Controlee」の表示が必ずあります。

地方 > 地区 > 村 > 畑 と、区画が狭くなるにつれてAOC規制も厳しくなり、一般的にこの区域が狭いほど特徴のある上級なワインになります。ボルドー地方は村名が、ブルゴーニュ地方は畑名がそれぞれ最高級となります。

【例】
地方:ボルドー、ブルゴーニュ
地区:メドック、コート・ドゥ・ニュイ
村名:ボーヌ・ロマネ、マルゴー
畑名:ロマネ・コンティ

フランスワインの格付け例

フランスワインの格付け例

規制の内容は、産地、ブドウ品種、収穫時の糖度・アルコール度数、1haあたりのワイン生産量、栽培法・剪定法、収穫日・醸造方法の指定、ワイン品質の決定、熟成条件、試飲検査などです。

ボルドー地方ではシャトー(ぶどう園)毎に格付け、ブルゴーニュ地方では畑(クリマ)で「特級(Grand Cru)」と「第1級(Premier Cru)」「村名」「地方名」の格付けがされています。