フランスワインの格付け

フランスのブドウ栽培面積は、凡そ91万ha(ヘクタール。黒ブドウ65%、白ブドウ35%)で、年間ワイン生産量は約540万kl(キロリットル)です。

フランスでは、歴史的な背景から伝統的なぶどう品種や栽培方法・醸造方法を法律等で厳格に守り、各産地の特徴を維持しながら今日まで発展してきました。

フランスワインの品質分類

EU(欧州連合体)の規則では、ワインをテーブル・ワイン(Vins de Table)指定地域優良ワイン(VQPRD、Vin de Qualities Produits dans des Regions Determinees)に分類されていますが、フランス国内ではさらにそれらが2つずつのグループに分けられています。

EU(欧州連合体) フランス
指定地域優良ワイン(VQPRD) AOC(原産地呼称統制ワイン)
VDQS(Vins délimités de qualité supérieure、原産地名称上質指定ワイン)
テーブル・ワイン(Vin de Table) ヴァン・ド・ペイ(Vin de Pays、地酒)
ヴァン・ドゥ・ターブル(Vins de Table)

1. ヴァン・ドゥ・ターブル(Vins de Table、テーブルワイン)

EU域内で生産されたブドウや果汁をブレンドして造られたポピュラーなワイン。EU域外から輸入されたワインのブレンドは禁止されています。フランス国内だけで生産し、醸造されたものは「Vins de table Francais」等と表記されます。

2. ヴァン・ド・ペイ(Vin de Pays、地酒)

ヴァン・ドゥ・ターブルの中の上級酒で、限定された産地で定められたブドウ品種によって造られる産地の明示されたワインです。後述のINAO(全国原産地名称協会)の規制の外にありますが、ONIVINS(全国ワイン同業者連合会)の承認が必要になります。

3. VDQS(Vins délimités de qualité supérieur、原産地名称上質指定ワイン)

原産地名称(AO、Appellations d’Origine)を管理するINAO(原産地名称協会)の検査をパスした、法律で定められる地域で生産されたワインです。ロワール河流域やプロヴァンスなど、銘醸地以外の区域で造られることが多いですが、生産量としてはフランス国内約1%と非常に少ないワインです。将来的に下記AOCへの昇格が約束されています。

4. AOC(原産地呼称統制ワイン)

フランスワインの約35%を占める原産地名が名称となるワイン。1935年に制定された原産地呼称統制法(AOC)に基ずき、INAO(国立原産地名称研究所)によって管理されているワインで、最高の格付けの高級ワインです。ラベルには、「Appellation Controlee」 または 「Appellation d’Origine (生産地) Controlee」の表示が必ずあります。

地方 > 地区 > 村 > 畑 と、区画が狭くなるにつれてAOC規制も厳しくなり、一般的にこの区域が狭いほど特徴のある上級なワインになります。ボルドー地方は村名が、ブルゴーニュ地方は畑名がそれぞれ最高級となります。

【例】
地方:ボルドー、ブルゴーニュ
地区:メドック、コート・ドゥ・ニュイ
村名:ボーヌ・ロマネ、マルゴー
畑名:ロマネ・コンティ

フランスワインの格付け例

フランスワインの格付け例

規制の内容は、産地、ブドウ品種、収穫時の糖度・アルコール度数、1haあたりのワイン生産量、栽培法・剪定法、収穫日・醸造方法の指定、ワイン品質の決定、熟成条件、試飲検査などです。

ボルドー地方ではシャトー(ぶどう園)毎に格付け、ブルゴーニュ地方では畑(クリマ)で「特級(Grand Cru)」と「第1級(Premier Cru)」「村名」「地方名」の格付けがされています。